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第3回ロボスクエア杯レポート

寄稿:大林憲司氏
初出:大林憲司の隠れ屋敷 2004/7/22(木)
【はじめに】
 小さいながらも二足歩行ロボットが活躍するロボスクエア杯の第三回大会が、2004年7月17日から19日の三日間博多のロボスクエアで開催された。私は初日の17日に見に行ったので、その時のことをご報告しよう。
[img]./images/img/rqsana.jpg[/img]

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【ロボスクエア杯とは?】
 福岡市博多区にはロボスクエアという「ロボットを一般に紹介する施設」がある。ロボスクエア杯はそのロボスクエアで開催されるイベントだ。二足歩行ロボットの格闘大会「ROBO-ONE」の強豪ロボットが招待され、サッカーや風船割競技を行うものである。「杯」と名前が付いているが、むしろロボスクエアが一般入場者向けに開催するイベントの意味合いが強い。(詳しくは第二回ロボスクエア杯レポートを参考にされたい。)
 なお、今回は「ロボットサマースクール2004」の一環として開催され、「アシモと学ぶ科学教室」と交互に行われた。

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【出場ロボットの紹介】
 第三回ロボスクエア杯の出場ロボットは全部で六体。その六体を紹介しよう。
[img]./images/img/rqsanb.jpg[/img]
第三回ロボスクエア杯参加者と参加ロボットたち。
(中央の女性は司会の三月兎さん。)
ロボットは奥からA-Do、ハジメロボ、ヨコヅナグレート不知火、
メタリックファイター、九武、KHR−1。

[b]★A−Do[/b]  オーナー:菅原雄介氏
 菅原氏は第三回・第四回ROBO-ONE大会と連覇を成し遂げている。今回福岡にやってきたのは、第四回ROBO-ONE大会優勝機体のA−Do。ロボスクエア杯初見参。17日はキーパーに専念。当日、操縦していたのは『影』氏の方だったのだろうか?

[b]★ハジメロボ[/b] 製造元: はじめ研究所
 今回出場してきたのは、ロボスクエアが購入したハジメロボ(9号機)である。ハジメロボは第一回のロボスクエア杯から連続して参加している唯一のロボ。ただし、オリジナルの操縦者ではない(確かはじめ研究所の坂本元氏はハジメロボの最新機を持って韓国のROBO-ONE大会に出かけていたはず)ので、今回大活躍とまではいかなかった。

[b]★ヨコヅナグレート不知火[/b] オーナー: Dr−GIY氏
 第一回ROBO-ONE SpecialのStairs(階段登り競技)で優勝した機体。ロボスクエア杯初見参。17日は赤チームのエースストライカーとして頑張ったが、さすがに初めての競技なので、ややバタバタした印象があった。

[b]★メタリックファイター[/b] オーナー: 森永氏
 森永氏は第二回ROBO-ONE大会で優勝、ロボカップジャパンオープン新潟大会ヒューマノイドリーグPK戦で優勝している。第二回ロボスクエア杯に続けて参加。
 参加機体は、第六回ROBO-ONE大会用に新たに製作された六号機。(今までのメタリックファイターに比べてかなり大きい。) 17日は製作されたばかりということもあってか、動きに精彩を欠いていたように思われた。

[b]★九武[/b] オーナー: 九州大学ヒューマノイドプロジェクト
 九州大学ヒューマノイドプロジェクトは第五回ROBO-ONE大会で優勝。第二回ロボスクエア杯に続いて地元チームとして参加。
 九武は、ROBO-ONE優勝機体の2325-RXの後継機で、「2325-RXの運動性はそのままに、安定性をアップさせた」ような機体。青チームのエースストライカーとして文句なしに今回一番の活躍を見せている。

[b]★KHR−1[/b] 製造元:近藤科学
「税込み価格12万6千円」という価格で近藤科学から発売され、話題を呼んだ機体がロボスクエア杯にも登場。
 ロボスクエア杯ではキーパーに徹し、バルーンファイト(風船割り競技)にも市販ロボットということで不参加。それでも試合の間のデモでは「ウサギ跳び(モドキ)」という驚異のモーションを見せていた。

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【ロボスクエアへGO!】
 ロボスクエアにたどりつくと、中にはすでにサッカーコートが作られていた。今回は下に緑のカーペットを敷いていて、サッカー場の雰囲気が出ている。
 ここで司会を担当する三月兎さんに挨拶をしたが、試合前ということもあって、かなりピリピリしていたように見受けられた。
 とりあえず見に来る子供たちの邪魔にならないよう、端っこの方を確保して 試合を観戦することにする。

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【第一戦サッカー】
 午前11時にロボスクエア杯は始まりとなった。土曜日とあってそんなに観客は多くないが、それでもロボットたちに興味津々の子供たちが集まってきている。
 前回のロボスクエア杯では一体ずつロボットを登場させていたが、今回はロボット六台を並べての紹介。それぞれのロボットが起きあがりや前転などのモーションを見せると「おーっ」と歓声が上がる。
 チーム編成は、赤チームが「不知火・ハジメロボ・A−Do(キーパー)」、青チームが「九武・メタリックファイター・KHRー1(キーパー)」。この編成は一日中変更がなく、またコートチェンジもなかった。「わかりやすさ」のことを考えればこれが正解なのかもしれない。
 試合は前半・後半に分かれ、それぞれ三分半(←だったような……)ずつ。延長およびPK戦はなし。細かいルールは審判(←司会の三月兎さん兼用)の判断で決定となる。
 ロボットをコートの上に配置して試合の開始。しかーし、「やっぱり」と言うべきか、第二回ロボスクエア杯第一試合の時と同じようなことが起こってしまった。つまり「転倒多発」でなかなかボールのところまで行けず、またボールのところまでたどりついてもボールを蹴ること自体に苦労するというものだ。
 実は今回のロボスクエア杯の参加者の中で、ロボサッカーの経験者は、ロボカップにも参加した森永氏と前回のロボスクエア杯に参加している九大チームの二チームだけだ。そのうち森永氏はメタリックファイターの不調で経験を発揮できていない。
 その結果はすぐに出た。後半戦のキックオフで、九武がいきなりゴールにボールを蹴りこんだのだ。突然のことで、他のロボットが呆然と立ちつくしている感じだった。これが決勝点となり、第一試合は1−0で青チームの勝利となった。
 ばたばたした感じで終わってしまった第一試合だが、実は観客にはかなりウケていた。このロボスクエア杯に参加しているロボットは、転倒してもすぐに起きあがってくる能力を持っている。つまり「転倒多発」により「七転び八起き」状態、スムーズに試合が進行するよりはるかにモーションが大きい試合になったのである。
 その中でも一番おいしかったのが不知火。シュートの場面でいきなり前転するとか、何もない場所でいきなり不知火チョップを発動するとか、サッカーコート破壊しての場外転倒とか、まるで「ブロッケン伯爵に乗っ取られたマジンガーZ」のような動き(←たとえがいまいちよくわからん……)を見せてくれたのである。むう、おいしすぎるぞ、不知火……

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【第一戦その他】
 サッカーの後は、ロボットの背中につけた風船を爪楊枝で割る「バルーンファイト」となる。風船をガムテープでロボットに装着するために少し時間がかかるが、今回はその時間を利用してKHRー1の宣伝をしていた。これは進行上、ナイスな試みだったと思う。
 子供たちは少しの間でも退屈してしまう。それを防ぐためにKHR−1を動かして興味をひくのはいい方法だ。それに「ロボスクエア杯」の究極の目的は、福岡の地に「二足歩行ロボットを作る技術と情熱を持った子供たちを育てる」ことにある。(実際は費用の面で大きな壁があるのだけど。) そのために、二足歩行ロボット入門用といっていいKHR−1の紹介をするのは大きな意味がある。
 さて、肝心のバルーンファイトだが、不調のメタリックファイターが棄権して、四台(KHRー1はバルーンファイトに参加せず)でファイト。ハジメロボが二つのバルーンを割るも、不知火とのどつきあいは勝負がつかず、バルーンファイト一戦目は勝者なしの結果に終わった。

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【休息タイム】
 次の「アシモと学ぶ科学教室」を見るために、ジュースの自動販売機の前でぼけーっと時間をつぶしていたら、たまたまDr−GIY氏が通りかかり話を聞かせてもらうことができた。(実はROBO-ONE Specialの時に話をさせてもらったことがある。)
 やはりサッカーコートに使われている緑色のカーペットが難物だったようで、それが転倒多発につながっていたらしい。階段登り競技を制した不知火でも、足下の微妙な変化には対応するのが難しいのだ。それを考えると、小さな足裏でさまざまな床面の上を歩いている人間ってすごいものだなと思う。
 なお、今回のロボスクエア杯用に様々なモーションを作ってきたそうだが、それゆえに「(モーションを発動させるための)コマンドの入力の仕方がすぐに思い出せなかった」とのこと。そーか、不知火が「ブロッケン伯爵に乗っ取られたマジンガーZ」になっていたのはそういう理由だったのか(笑)。(ちなみに九大チームも第四回ROBO-ONE大会で、コマンド入力ミスにより三位入賞をフイにしたことがある。) ロボットへの指示の出し方もしばらく試行錯誤が続いていくのかもしれない。(今回、KHRー1のみノートパソコンからの操縦で、他はラジコンからのコマンド入力のようだった。)

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【アシモ出現】
 今回のロボスクエア杯は「アシモと学ぶ科学教室」との交互の実演となっている。これも見ておくことにした。
 福岡市では教育の一環として「アシモが小学校を訪問しておこなう授業」を四月から秋まで実施しており、この「アシモと学ぶ科学教室」もそれと同じパッケージだと思われる。
 内容は福岡市長の挨拶ビデオで始まり、それからアシモが登場して、小学生と片足立ち対決やスピードを変化させた歩行などを見せてくれた。
 何度見てもアシモの動きのなめらかさはさすがだと思う。ただし、授業だけあってやはりプログラム全体は堅い感じがする。それと比べると、ロボスクエア杯は「休み時間のドッジボール」的楽しさだろうか。
 ところで、気がついたら近くにDr−GIY氏がいて、アシモの「アチョー」シュートにえらくウケていた。第二戦の調整とかは大丈夫だったんだろうか……?

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【第二戦】
 サッカー第二戦が13時から始まった。まだばたばたした感じはあるが、かなりサッカーらしい動きになってきた。その中でも九武絶好調。第一戦に続いて、第二戦の前半戦にまたもやゴールを決める。後半戦はお互いノーゴールで、結局1−0でまたもや青チームの勝利。
 第二戦のバルーンファイトでは、第一戦バルーンファイトを棄権したメタリックファイターも参加し、五台でのファイトとなった。
 バルーンファイトはロボットにつけた爪楊枝で相手ロボットの風船を割っていく競技だが、体のどこに何本でも爪楊枝をつけていいことになっている。(動いている途中で割と爪楊枝が落ちてしまうためらしい。) よく見たらA−Doは頭にも爪楊枝を差していた。どことなく『八ッ墓村』を思い出してちょっと怖い。
 コートの上に点々と爪楊枝が転がる中(なんかシュール……)、最後はメタリックファイターと九武が残っての一騎打ち。九州大学チームのロボはメタリックファイターを理想モデルとして開発されたため、師弟対決だともいえる。しかし、九武の絶好調ぶりはここでも発揮され、メタリックファイターが倒れたところに攻撃をしかけて風船を割り、第三回ロボスクエア杯の最初のバルーンファイト勝者となった。
 なお、九武は今回お茶目モーションとして、「なんちゃってポーズ」を開発していた。でも、世代的に考えて九大チームは「なんちゃってポーズ」を知っているんだろうか?

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【休み時間?】
 この後、食事を取りに外に出た。博多リバレインの南には川端通商店街があり、そこを歩いてみる。中程に「博多」という博多ラーメンの店があった。(よく考えたら東京で東京ラーメンの店「東京」を開くようなもんだよなあ。) しかもラーメン一杯290円。これは食べてみなくてはなるまい!と入ってみたが、シンプルでそこそこいい感じのラーメンだった。意外な拾いものだったような気がする。
 それから川端通り商店街の南にあるキャナルシティにも寄ってみた。久しぶりのキャナルシティでは「運河の横に恐竜とスパイダーマン」がいた。な、なんかただならぬ所だな、ここも。

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【第三戦サッカー】
 15時からの第三戦が今日のラストとなる。実はこの第三戦の前半、えらく盛り上がったのである。(今まで見たロボスクエアサッカーの中で一番盛り上がっていた。)
 ハジメロボのキックオフで開始だったが、これがいきなりゴールしてしまい、赤チーム初の得点となった。それからはきっちりとしたサッカーの攻防が繰り広げられた。相手の進む方向の前に立ちふさがって行動を制限するとか、第一戦と比べれば全体を見ながらのロボット操縦ができている。
 基本的にROBO-ONEは1対1の競技であり、複数のロボットが協調して何かを行うことはない。それが協調して競技を行っているわけで、これだけでもロボスクエア杯の意義はあった様に思う。
 試合は「絶好調」九武がまたまたやった。キーパーのA−Doをかわしてゴールし、試合を1対1のイーブンに戻した。これで九武は17日の全試合で得点するという快挙を成し遂げている。やはりROBO-ONE優勝機体の後継機は伊達ではない。
 しかし、まだまだ試合は盛り上がった。相手のエリアに攻め込んでいた不知火が転倒。その時、「頭、取れとう!」という子供の声が……そう、転倒のショックで不知火の頭部が取れてしまったのである。確か不知火は「ロボットフェスティバル」のバトルでも、浴びせ蹴りをしかけて逆に頭が取れたことがあったはずだ。それをここでも再現してしまうとは。不知火、まことにおいしいヤツ……
 頭部にセンサーなどは仕込んでいなかったので、頭部をはめて不知火はすぐに戦線復帰。そしてゴール前に転がったボールに対してシュートの体勢に入った。しかし、ここでキーパーのKHRー1がロボスクエア杯用に作ってきた「大開脚セービング」モーションを発動。不知火のシュートをKHRー1は見事に防いでみせたのだ。(実際、三戦目でここまで高度な攻防を見せてくれるとは思わなかった。)
 後半は前半ほどには盛り上がらなかった。九武が途中から調子が悪くなり、戦線離脱。赤チームにとってのチャンスだったが、メタリックファイターとKHRー1の防御の前にどうしても攻めきれず後半戦はノーゴールで終わった。第三戦は1対1の引き分けということになった。

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【第三戦バルーンファイト】
 本日最後の競技は、急に不調となった九武に代わって、控えにいたバルキー2が登場。(バルキー2は第二回ロボスクエア杯にも参加しているロボット。)
 バルキー2VSメタリックファイターVS不知火、ハジメロボVSA−Doと二つに分かれての乱戦となった。やはり男の子はバトルに燃えるようで、私の後ろにいた少年たちは「こっちの方が面白い」と言っていた。
 まずメタリックファイターが敗退し、続いてハジメロボを倒したA−Doが合流。バルキー2の風船が割れ、戦いは不知火VSA−Doの一騎打ち。最後には不知火がA−Doの風船を割って第三戦バルーンファイトの勝者となった。不知火、どこまでもおいしいヤツ……
 なお、今回のバルーンファイトで特筆すべきは「転倒時の自重による風船破壊」がなかったことだろう。(ただし、確認は17日のみ。) つまりすべてバトルで風船が割れたことであり、これは風船の種類でも変えてきたのだろうか?

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【最後の光景】
 今回は「アシモと学ぶ科学教室」と交互に実演ということもあり、撤収はものすごく早かった。あっという間にサッカーコートも片づけられ、がらんとした雰囲気が漂っていた。そんな中、一人の男の子供が楽しそうにでんぐりがえしや側転をして遊んでいたのである。彼の頭の中には、少し前に見たロボットの前転や側転のイメージがあったのだろう。
 子供はヒーローの行為をよく真似する。つまりこの子供にとってロボスクエア杯に出てきたロボットたちがヒーローだったのだ。(でも、ロボスクエア内では走ってはいけないよ。警備ロボット・アルテミスに怒られるからね。)

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第三回ロボスクエアのアルバム


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7月
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